BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

マニラ再訪日記16日目

 

土曜日。昨日のポリューションにやられたのか、喉が痛い。カティプナンのあたりは特にひどい渋滞で空気も悪かったからかな……。JKによると、カティプナンというのは19世紀、スペインからの独立運動において、アンドレス・ボニファシオが結成した秘密結社の名前である。別名KKK。フィリピン独立の英雄というとホセ・リサールが有名だが、ホセはカティプナンの思想的支柱だったものの、武力闘争路線ではなかった。より攻撃的で危険なアンドレス・ボニファシオより、非暴力的なホセ・リサールのほうを英雄に仕立てあげたのは、アメリカの戦略ではないかとJKは言う。

 

そのJKが帰ってきたので、イェロ君と3人でディナーを食べに行く。と思ったらイェンイェンがやってきて、話の流れで彼女の家にみんなで遊びに行くことに。疲れていたので早めに帰りたかったのだが、違う家を見てみたいという欲望に負けてしまった。彼女の母親はアクティビストであり、家には何枚も、同性愛を象徴するような絵が飾ってある。もうさすがに帰ろう、というところでシグ君もやってきて、帰りそびれてついレッドホースをワンモアしてしまう……。

 

 

そう、今日は武田力インタビューも敢行したのだった。チェルフィッチュ時代のことも含めて、面白い話が聞けた。近々、記事になります。

 

 

夕方にはちょっと無理して、ネパQマートの北側にあるエリアにひとりジプニーで行ってみた。もしケソンシティの中で『演劇クエスト』をやるならこのへんかな、と思ったのだが、結論としては、匂いなどもひどいし、とても歩きたいと思えるようなエリアではなかった。70%くらいの人には家があるように見えるし、子供たちもたぶんそれなりに学校に行けているとは思うけど……。

 

やはりこの界隈でとなると、マリキナがふさわしいように今のところは思える。もちろん昨日の日記にも書いたように、マリキナはバヤニ・フェルナンドの強権的な政治によってある意味「浄化」された町であり、2009年の台風16号(ケッツァーナ)によってほぼ水没するほどの壊滅的な被害を被った町でもある。理想郷ではない。ただ、何かを考えるきっかけにはなるかもしれない。都市とは何か。そして我々はどう生きるのか。

 

 

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