BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130815 循環のための日記

 

横浜駅のダイヤモンド商店街にあるチーズケーキの店で、不夜嬢にゲラを渡す。赤字が多かったので怒られるかな……と思ったけど案の定、多少ムッとはされたと思う。しかしこんなとき、編集者というのは、いろんなことの板挟みにされてつらいのだ、と同業者だからよくわかる(この場合だと、著者とデザイナーのあいだ)。

 

で、彼女から、TACT/FESTの話、特に飴屋法水『教室』の話を聴く。それでわりと人生(?)についていろいろと話した。

 

 

ちょっとひさびさに体調が悪いので、とりあえず温泉銭湯に行ってみたけれども、あんまりよくならず。こうなると気が弱くなって、なんだか、自分の人生を誰かに聞いてもらいたいような気持ちになってしまった。自分はこれまで、自分の記憶というものをあまり大事にしてこなかったけれども、それは向き合うのが怖かった、ということと同時に、そんな暇を許されなかった、ということもある。自分の記憶、なるものに向き合ってしまうことで生じるナイーヴさを、自分の人生から除去しないかぎり、わたしは生きては来られなかったのだ。とはいえ、親しい友人とかに聞いてもらいたくはないので、いっそ、カウンセリングとかに行ってみてもいいんじゃないかと思うけど、あれ、高そうだよね。教会の懺悔室のようなものがあったらいいな……とか、ぽやぽや思いつつ、考えてみれば、この日記がまさにそういう場所であった。そういえば最近、文章は書いていたけど、ただ自分のためにのみ書かれる純粋な文章というものを書いていなかったので、よくないのかもしれない。たしか『シンポジウム』の最終日にもそんな話をしたけれども、「循環する」ということが自分にとってはとても大事なのだ。水が濁らないように。空気が淀まないように。血がめぐるように。