BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130519 ままごとWS借音バージョン

 

雑司ヶ谷みちくさ市に、イタリア帰りの藤田貴大トーク(聴き手:橋本倫史)を聴きにいく。正直やっぱりイタリア行きたかったなと思う。むしろ「行くべき」だったのではないかと考えてしまったりもする。でもそうはならなかった、ということも自分としては何か必然の理であるようにも感じる。動ける時と、動けない時と。藤田くんはまだ時差ボケが治らないと言っていた。とにかく大きな経験をしたのは間違いなさそうだったし、いずれそれは何かに結びついていきそう。まだこれからチリ公演もあるから、ひとつの旅が終わった、というより、現在進行形の、旅のただ中に彼らはいるのだと感じた。

 

 

終わってすぐに横浜に引き返して、象の鼻テラスで、ままごと柴幸男くんのワークショップ発表会。前回の4月とは打って変わって、今回はまったく言葉を使わない、ダンス的なもの。メンバーは女性のみ。白い服を着て、赤い傘をさして踊る。鮮やかな色彩。しかも音楽は、すぐ隣でやっていたフェスのレゲエ音楽(スリラーユー)に合わせて。つまり借景のみならず、「借音」という画期的な試みになった。それはとてもうまくフィットしていたように感じた。コントロール不可能なものをあえて受け入れていく、という今のやり方は、昔の柴くんだったらちょっと考えられなかったんじゃないかとも思う。

 

全体に、とてもよい雰囲気で進行した。ゆるっと始まっていつのまにか終わったのだった。小さな姉妹が楽しそうに踊りに混ざっていた。好きな場所で観ていい雰囲気だったので、後半はプラプラと移動しながら観た。(もちろんわたしも含めて)いろんな人が楽しそうにしていたけども、柴くんがいちばん楽しそうだったかも。

 

 

終わったあとで馬車道にビールを飲みにいったらO夫妻がひょっこり現れたので、少しだけご一緒する。いくらご近所とはいえ、横浜にはそれなりの数の店があるというのに、この遭遇率……。そのあとは五味香で柴くん&ダンサーズたちに再合流。台湾ビールや紹興酒を呑みながらいろんな話をした。象の鼻での今回の連作は秋まで続く。誰にどんなふうに見せたいか、という点で、柴くんが考えていることはよくわかるし、とても大事なことだと感じる。

 

最後のほうで余興的に幾つかのゲームをやったのだが(柴くん、ゲーム好きなんだな……)、ある何かのモノになりきってヒントを出す、というゲームがかなり面白かった。女優の川村紗也さんとは初めてお話したのだが、3年くらい前に観た『女ともだち』という舞台がとても印象的だったのを覚えている。そうそう、すぐ隣のテーブルにナイロビ帰りの蓮沼執太くんもいた。最近フィルにも行けてないのだよな……(行きたい)。