BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

東アジア文化交流使日誌・香港その2

 

香港2日目はLeslie Van Eyckさんを訪ねて彼女のスペースWINGへ。彼女とはマニラで知り合った不思議なご縁。香港島の東端、柴湾エリアにWINGという拠点を構えている。バスで向かったら高速道路を使って一瞬だった。アポの時間までカフェにでも入ろうかと思ったが気の利いたカフェなんてなく、お茶ができそうなゆるい雰囲気の食堂へ。するとそこでいきなり麻雀が始まった。しかも全自動卓。見ていると、フィリピンのものよりは日本のルールに近くて、これなら自分にもいずれプレイできるかもしれない。食堂の人々はストレンジャーである我々をわりと歓迎してくれたが、英語が喋れるのはおそらく後からやってきた白髪の西洋系の血が混じった顔立ちをしたおじさんだけだった。

 
WINGは驚きの高級マンションの最上階にあった。九龍半島の東側を見渡せるロケーションは最高すぎて唖然とする。屋上にはバーベキューできるスペースも広々とある。なんなんだここは。ワークショップやレクチャーが可能なパブリックスペースと、レスリーさんの家族のプライベートスペースとが同居している。うーむ凄すぎる……さっきまでの大衆麻雀食堂から徒歩数分とは思えない別世界に来た感じ。飼い犬のチャーリーも人懐こくてかわいい。山側には墓地が見える。香港には幽霊物語もたくさんあるとレスリーさんは言う。周辺地域を案内してくださった。団地の中に市場があって、人々の生活を支えている。夕暮れが今日という日の終わりを告げている。柴湾は元々はきっと港湾労働の町だったんだろうけど今はベッドタウンになっている。こういう町で暮らす生活を想像してみる。


レスリーさんの教えにしたがって、MTRを2駅先、筲箕灣で降りてトラムに乗り換える。トラムはのんびり進んでいくので高速バスの数倍は時間がかかるけど、ストレンジャーにとっては楽しい景色。そのうち飽きるかもしれないし早く飽きたい(わたしは滞在制作においてこの飽きるという感覚を大事なものだと捉えている)。建築好きのみのりさんのリクエストで、太古駅周辺でいったん降りて「地球の歩き方」のトップページに写真が大きく載っている集合住宅へ。若者たちの撮影スポットになっていた。確かに圧巻の風景。


近くの不動産屋で、このあたりで部屋を借りるとしたら?と晶晶さんに相場を訊いてもらったところ、ワンルームで14000HK$、日本円にすると20万くらいかかるらしい……。


今夜は銅羅湾と湾仔のあいだのホテルに泊まっている。近くの大衆食堂まで歩く。ずいぶんくたびれてほぼ会話のないカップルが何組か。隣の席の人たちは北欧系かロシア系かの顔立ちをしていて、アキ・カウリスマキの映画みたいな雰囲気になっていた。給仕のおじさんはリリー・フランキーをだいぶ枯れさせた感じでこれまた味がある。料理は美味しかった。特に黄立䱽魚。藍妹ビールでいただく。

 

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