BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

マニラ滞在記4-1

 

帰国してからすでに数週間がすぎた。

 

ここからは、わたしは新しい言語スタイルを意識する。それは簡単に自動翻訳できる文体である(Google翻訳によって)。例えばFacebookでは、すでに自動翻訳の実装が始まりつつある。今後は、自動翻訳しやすい言語が世界共通語になるだろう。

 

まず、わたしは英語に訳しやすい言語を目指す(もちろん英語は完璧ではない、完璧であってはならない)。この研究は、わたしの日本語の文学性を破壊するかもしれない。だが、試してみたい。ここには価値がある。エスペラント語の夢みたいに。

 


マニラ滞在23日目、火曜日。この日はジプニーの立ち乗り(sabit)に成功した。そして、JKアニコチェと初めて喧嘩した記念日でもある。

 

オープンマイクの時間に、日本人ゲストの2人(YukoとSeiji)が短いパフォーマンスを行った。それはわたしを幻滅させた。正直、今では良い思い出である。けれど、あの夜のわたしは苛立った。理由はいくつかある。(1)他にオープンマイクの参加者がいなかった。(2)Davidの素晴らしいパフォーマンスの直後だった。(3)久々に会う子供たちがいた。(4)サンミゲルもレッドホースも会場になかった。……etc.

 

わたしはJKに文句を言った。我々3人(Chikara、RikiNatsuki)は、プロジェクトにとても長い時間と労力をかけてきた。そして我々は考えてきた。「この場所で我々には何ができるか?」。わたしがRikiNatsukiをあなたに紹介した理由は、彼らがその覚悟を持っているアーティストであるからだ。実際彼らは、人生の一部をこの土地に捧げている。さらに、我々はJapan Foundationの資金によってここに来ている。日本代表とも言える。我々の行動は、日本とフィリピンの文化交流に対していくらかの影響を及ぼすだろう。あなたにはそのことを理解してほしい。わたしは自由が好きだ。しかし芸術的クオリティを下げたいとは思わない。自由は無秩序とは異なるのだ。わたしは彼らのパーソナリティは好きだ。彼らのガッツは時として称賛に値する。しかし今夜のパフォーマンスが良いとはわたしは思わない。

 

JKは真摯に答えてくれた。「あくまでも今夜はオープンマイクです。KARNABALは実験的な挑戦の場です。わかってください。ただし、あなたたち3人がとても時間と労力をかけてくれていることを、私は知っています。ありがとう」

 


フライングハウスにて、明日のカンファレンスの作戦会議。Rikiはかなり深い領域に踏み込み、戦争について話すようだ。わたしは自分のプレゼンについて悩んだ。結局、ひとりで残って、レッドホースを呑みながら考える。若いボランティアの子たちに御馳走する。散財したい気分だったのだ。


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