BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

マニラ滞在記3 12日目(2016/5/27)


今日はひたすら『演劇クエスト』の執筆。カフェを3件ハシゴしてごりごり書いた。最後はフライングハウスでビールを呑みながら仕上げる。とりあえず成立させられるところまではきたので感慨深い。

 

といってもまだベースだけ。英語で書く、という作業を通じて感じる未知数な要素は、言語能力の問題より以上に(このハンディは今回の武器に転じることができると思っている)、むしろフィリピーノたちがいったいどのようにして文字からイメージを立ち上げていくのか、ということである。そもそも彼らはあんまり日常的な習慣としては本を読まないのではないだろうか。読んでるの見たことないし、蔵書も少ないし。なにはともあれ、まずは(りっきーが言うところの)「絵本」のようなつくりを目指してみようと思う。インストラクション+借景という形で。

 

 

ちょうど帰ろうとしたところ、クライドとブライアンが店にやってくる。レニー・ロブレドの副大統領選勝利を祝うためらしい。選挙から18日にしてようやく正式に決定したのだ。この国の政治に対して軽口を叩く気はないのだが、とりあえずはこの勝利には、わたしも正直ホッとした。


0時半頃に家に帰るとJKたちはまだミーティングしている。おそらくリハーサルのフィードバックなんだろう。石神ちゃんも参加して何やら熱く語っている(身体が見えないの!とかなんとか)。去年の海外アーティストのひとりであったニッキーもオーストラリアからはるばる来ていて再会を喜ぶ。みなさん遅くまでごくろうさまです。……こうしてKARNABALは着々と近づいているのだが、わたしは今回はなるべくひとりの時間をキープしたいと思っている、というか自然とそういうふうに身体が向かっている。やっぱり『演劇クエスト』も文章を書くものではあるので、最終的にはひとりで粛々と集中してつくる、という状態に持ち込まないと書けない、って思ってるんだろうな。そのせいで、ブラーロとかシニガンスープみたいな、大人数で食べるフィリピン料理にありつけないのは残念だけど、ま、どうせKARNABALが始まったら毎晩どこかで呑むことになるでしょう。


今日からは部屋ではなくて、3階フロアの空きスペースに寝ることに。ごめんね〜とJK。それはいいんだけど、バリケードのようにして築かれたその寝床に、JKの不気味な肖像画が置かれているのはなぜなんだろうか……。しかも照明はピンクで、だいぶ妖しい雰囲気になっている。