BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

マニラ再訪日記20日目

 

水曜日。早朝、騒々しい誰かや鶏の鳴き声で一瞬目覚めたものの、無視して二度寝する。りっきーの部屋はよくGやらネズミやら出て大変だったみたいだが、わたしは今回の滞在では幸い一度も部屋でそれらに遭遇することはなく、一度アリが大量発生した程度で済んだ。単に気づいてないだけかもしれないけど。


シパット・ラウィン・アンサンブルのメンバーがファッション雑誌の撮影を受けるというので、パシグシティのテーマパークに見学に。動物園もあるがなぜかあまり生きた動物はいなくて、ゴリラやワニなど様々なオブジェがある中にドラえもんの姿も……。パクリのクオリティは微妙。


撮影は炎天下の中、長時間に及んだ、というかびっくりするぐらい長い。日本であれば先にロケハンして、実際モデルが来てからはサクサク進めるのにな……。後で訊いたら、こだわっていたのはカメラマンと雑誌サイドのほうらしいけど、こういうことひとつとっても文化の違いを感じる。妊娠8ヶ月のメイラさんにも再会。

 


川が近いが、やはりここもご多分に漏れずスラムになっている。でも学校が近くにあるので、町そのものは明るい雰囲気。6個入りで6ペソのパンを買う。素朴な味で美味しい。りっきーと川を渡ってジプニーを拾い、マリキナを目指す……はずが、どのジプニーも満杯で乗れない。トライシクルも満杯。ラッシュアワーに当ってしまった。するとつかつかと歩み寄ってきた歯の抜けたおじさんが、タガログ語と身振り手振りで、あー無理無理、待ってても無理だよ、相乗りしなさい、15ペソでいけるから、的なことをアドバイスしてくれたので、トライシクルの相乗りに挑戦してみる。

 

サンタルチア、というバランガイで降り、歩いて橋を渡るとロザリオというバランガイ。キリスト教的な名前が連なるエリアだが、このロザリオ、地図で見ると三角州のような場所にあり、なんだか面白い市場を形成しているのでしばらく散策してみる。煙をもうもうと立てている路上BBQ屋のおばさんも超フレンドリー。マリキナに行きたいというと、ここでジプニーを拾えばいいよと。やはりどのジプニーも混雑していたが、たまたま空いていたところに滑りこむ。靴博物館まで行きたいんだけど幾ら?、と訊くと運転手は相好を崩して、たったの10ペソで行けるよ!とゴキゲン。降りる時も「この道をまっすぐ行けば靴美術館だから気をつけてな」とジプニーを止めてくれた。そのくせ他の客や対向車とは怒鳴り合い、常にエネルギーを発散させている。

 

マリキナ女店主リズは今日はいなかった。が、お母さんが大阪のバーで10年ほどダンサーをしていたという青年店員がいて、ビールの在庫が切れていたが、セブンイレブンで買ってきてくれる。20ペソのマミ(麺類)を食べながらしばしの時間を過ごし、うん、やっぱりきっと今度の『演劇クエスト』はここだな、と確信して、ケソンシティに戻るジプニーに。このジプニー、あんちゃんふたりがタバコを吸いながら爆音で運行しており、もはや運転席はまるでDJブースのよう。愉快だった。りっきーが、日本の市営バスもこれくらい個性的だと面白いですよね〜、面接で、どんな音楽をかけるか、どんな内装のバスにするか、とか訊けばいいんですよ、などと言うが、確かにそうなったらいいなと思う。

 

レストラン・リトルキアポで最後のディナー。さらにマタリノ通りのカオルーンに移動してお別れのレッドホース。バギオに旅立つJKとりっきーを見送ってから、ブランドンとクローディアと閉店までバーにしけこんだ。ブランドンは「帰国したら最初に会いたいのは誰ですか?」と訊いてきて、「どうだ、グッド・クエスチョンだろ?」と悦に入っている。

 

 

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