20150220 環太平洋

 

TPAMが終わり、痩せた、というか身体がひとまわり小さくなってしまったが、少しずつ日常のサイクルを取り戻そうとしている。昨日は図書館と御礼参りのあと、さくらWORKSでの編集会議を経てBENTENで呑み、そのまま中華街の春節を覗きに行く……つもりが、隣にいた紳士、八王子からたまにやってくるというその彼と面白い話になったのでそのまま呑んだ。のち、薫子と伊勢佐木町の立ち呑み屋に流れたら俳優Yさんがひとりで晩酌していたので、混ぜてもらうことに（実はBENTENもこの店も、Yさんに教えてもらったのだ）。酔っ払って福富町を歩いて帰ったせいか、家に帰り着いた頃にはひどくアグレッシブで退廃的な気分に覆われていた。よくぞ大岡川に落ちなかったものだ。

 

今日はひたすら家に籠って、寝て、食べて、仕事。酒は呑まなかった。まるで冬眠時の熊のように、寝ても寝ても眠い。夢は相変わらずどれもこれもエキセントリックで面白い。枕を変えたせいかよく眠れる。というか、頭の形状が変わった気がする……。

 

これから行くかもしれない幾つかの都市について、すでにリサーチを始めた。日本語で読める文献はかぎられているが、無いわけではない。TPAMで感じたのは、「アジア」というより「環太平洋」という感覚で、日本もまた、太平洋を取り巻く無数の島につらなるもののひとつなのだと思えば、少しは愛せるだろうか。まあ、実際行ってみないと何が見えるかわからない。きっと違う匂いがするだろう。想像してみる。そして行く。友だちに会いにいく気軽さで。だが、これから始まるのは観光ではない。大事な仕事になるだろう。粛々と旅の準備をする。異国の夜に呑むビールは楽しみだ。