BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20131227 エクス・エクス・エクスポナイト1

 

終電が近づくと「帰りたくない」だとか、誰かれかまわず「朝まで飲もう」などと言い募るのはただのアバズレだ、ビッチだ、とOさんに言われてなるほどそうかもしれないと少し反省した。

 

エクス・エクス・エクスポナイト2days。年に1回くらいはHEADZのお手伝いをしたいと思って物販コーナーの手伝いを少ししたけど、あんまり役には立たなかったと思う。個人的にはちょっとしたコスプレ感覚だった。ある集まりの中に「内」でも「外」でもない変な立場でいる、ということが好きなのかもしれない。いや好きというより自然とそうなってしまう。

 

それにしても本当に素晴らしいイベントだった。あらためて佐々木敦のブッキング能力には敬服というほかない。何かと何かを出会わせる、ということをずっとやってきた結果、その「勘」のようなものがクリティカルヒットしたのが今回だと思う。トーク4本(阿部和重×千葉雅也、いとうせいこう×菊地成孔中森明夫×さやわか、速水健朗×大澤真幸)はいずれも初対面もしくは会って話すの2回目という組み合わせながら(だからこそ?)、すごく刺激的で、様々なヒントをもらった。ざっくりいうと、初日は「文体」、2日目は「歴史」がテーマであったようにも思う。

 

例えばいとうせいこう菊地成孔のトークはハイレベルのプロレスのようなやりとり。記憶で書いているので正確ではないけども大体こんな感じ。

 

菊地「せいこうさんがはっきりと発話するのは、俺はサブカルって言葉が嫌いだから使わないけど、知識人や言論人としてオーバーグラウンドであるってことを意識してるんですか?」

 

いとう「……根が芸人だからね」

 

菊地「最近、呑み屋ののんだくれの良い方がつまらない。昭和の頃はほんとにひどい飲み方をするやつとかいたけどもういない。よしもと的な笑いをなぞってしまっている。笑いというのは体制に与することにもなるのでは?」

 

いとう「だから俺はそこにいて、ズラす、ということをしてる。ただ、蛭子さんになってはいけない。あの人はほんとにやばい。片眼が完全に白目を剥いていたことがあった。でも自分がそうなるといじられる側に回ってしまう。」

 

とかとか……。ぜひこれらのトークはどこかで文字化されてほしい。自分も文章を書く人間の端くれなので、ただ黙ってありがたく聞いていたわけではなく、いろんなことを考えながら4本のトークを観察していた。自分が今後どういう方向を目指していきたいか考えるうえで、今回のポナイトはたいへん参考になったと思う。

 

 

ライブやパフォーマンスについては次の日の日記へ。