BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20131223 チェルフィッチュ『地面と床』2回目

 

当日券キャンセル待ちの番号は絶望的な数字だったけど、なんとかギリギリ立ち見で観られたチェルフィッチュ『地面と床』千秋楽は本当に感動的だった。超満員ということもあって最後方からの眺めは壮観。カーテンコールは3回。バカみたいに熱の籠もった拍手をしてしまった。

 

すでに一度観ているということもあったし、今回はなんとなしに、俳優の身体に着目して観ていた。借金を返しに行くシーンでの山縣太一の1本足打法は相当ヤバいな……とか。そして第5場以降は、彼のダンス(蠢き)と共に次第に盛り上がっていくサンガツの音楽に触発されるようにして、立ち見をいいことに少し踊りながら観ていた。

 

『地面と床』の俳優たちは、よくよく見ると無駄にも思える動きをけっこうしている。青柳いづみがトントンと足を鳴らしていたり、佐々木幸子が逆上がり未遂をしたり……。それらはいちおう、例えば「苛立ち」のような「言葉になりきらない感情」を表現している、と受け止めることも可能ではある。けれど山縣太一のああいう蠢きはどう捉えたらいいのか。ものすごく雄弁に、その身体は何かを物語りつづけている。

 

 

何かしらの影響を受けたのか、終演後にふらふらしていたら赤レンガ倉庫の前に仮設のスケート場があるのを見つけて、気まぐれに少し滑ってみた。スケートなんて20年ぶりくらいかしら。その前回の記憶が朧気すぎて、滑ったことなんて本当にあったかな?、と疑問に思ったりもしたけど実際に滑りはじめてみたらデジャブ感があったからたぶん実際の記憶なんだと思う。