BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20131222 夢を買う

 

中華街の一角でランチデート。いつも「フジコ」と呼ばれているせいか、彼女とごはんを食べるとなにやら女子会めいた気分になる。美味しいフォー、シフォンケーキ、マサラチャイを堪能して至福の時を過ごしてから、同じ建物の別フロアにあったアンティークショップを冷やかす。高価すぎて今はちょっと手が出ないけど、見るからにいい感じの家具が並んでいる。彼女は「私がもし叶姉妹だったら『ここからここまで全部!』って言っちゃうな」とか「年末ジャンボがもし当たったら、って想像しながら見ると楽しい」とか言っていて、なかなか夢のある遊び心を持った人だなと思った。しかし、そのあとチェルフィッチュの『地面と床』を観に行った彼女は、今日の青柳いづみがあんまり好きすぎて、青柳ちゃんにマンションを買ってあげることにしたらしい。もちろん、宝くじが当たったらの話。ふーん……あ、そう。

 

恋人でもないし同居人でも夫婦でもないのに家具を一緒に見て回る、というのはなんか楽しかった。へんな感じ。とにかく何かしら未来を感じる話ができた気がする。

 

 

わたしも夢を買いたくなったので、野毛のWINSに行って有馬記念にチャレンジ。今年最初で最後の競馬は、語呂合わせ的にゴールドシップ(=金星丸)とトーセンジョーダン(宮沢さんが言うところの寺山修司の「冗談」)、あとさすがに押さえで圧倒的一番人気のオルフェーブルを買う、という昔からは考えられない杜撰な買い方。かつてはちゃんと流れを読んだりシミュレーションしたりとかしてたのにな。いちばん軽蔑していたタイプのオトナになってしまった。それにしてもオルフェーブルは圧巻だった。そして、儲かったら渡航費に充てようというわたしの目論見はあっさりと砕け散った。

 

しかし、お金はなくなったけどなんだか清々しいのだ。やる気が出てきたので、いつもの喫茶店に行って閉店まで仕事。ついでに、BricolaQのリニューアルに向けて、これまでここに書いてきた日記をざっとおさらいすることに。

 

……それで浮かびあがってきた、この2年くらいの自分の思考の流れをストーリーとして書き出してみたけど、つまらないからアップはしない。自分史というものにはどうも興味を持てない。いや、というよりも、自分史を語ることによって、あるひとつのストーリーがあたかも唯一無二の「正史」であるかのように振る舞いはじめることが耐え難いのだと思う。本当はもっと様々な消えゆくような物語があったのだ。

 

ともあれ分かったのは、2013年は絶望の淵にいたけど、おそらく今まで生きてきた中で最高に刺激的でもあったということ。人にも恵まれた。他人についてとやかく言う前に自分自身が成長したい。2014年は再出発の年になると思う。

 

 

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