BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20131129 Q『いのちのちQⅡ』

 

朝方、男5人で3つの布団に川の字になっていびきをぐうぐうかいている様はなんだか可笑しかった。よく眠れた。野口くんと一緒に目覚めて階下に降りると、基さんお手製の朝ご飯がすでに用意されている……。感動しながら食べる。そのあとひとりで散歩に出て、哲学の道の喫茶再願(サガン)、ガケ書房など。

 

ちょっとした理由があって新幹線は地点の面々と一緒に。基さんの隣だったので乾杯して駅弁を食べる。しばらく話したり、眠ったり、PC作業をしたり。そして横浜で地点のみなさんとはお別れして、浅草へ。

 

 

 

Q『いのちのちQⅡ』。横浜での『いのちのちQ』をベースにして、GSQでの『しーすーQ』を足して2で割「らなか」った感じの作品。ちょっとテーマ詰め込みすぎてるかな……という印象は否めなかったのと、初日ということでハプニング(?)とおぼしきこともあって、まあ大変そうではあったけど、なんとなく傍目に楽しそうでもあった。いない人の話をしたら本人たちは怒るかもしれないけど、やはり横浜バージョンに出演していた吉田聡子が抜けた穴を埋めきれなかったという印象は否めない。彼女が絶対ということではないけども、あの人が生み出すグルーヴ感や、作品全体を通して流れる「歌」のようなものが何かしらないと、犬の声を反復させるあたりのパートが、観客を苛々させるだけになってしまうのではないかと。シーンの転換ごとに客席のテンションがちょっと落ちてしまう。そこを繋いでいけるものがあるとかなり巨大な作品に育ちそうではあった。もちろん良いところもあった。飼い主である坂口真由美は静かな演技だけどとても抒情的だし。あと寿司バーのママをやってた椎橋綾那、やばい……。というかあのキャラクター自体がかなり面白かった。せつなかった。またいつかどこかで出てこないかなー。とかとか。

 

でもさっき詰め込みすぎ、って書いたけど別にそれで何が悪いのって気もする。小さくまとまってしまうのはつまらない。スマートになって何がどうなるか。ちょっとやそっとの破綻があっても大丈夫、というくらいの骨太の戯曲が書けるようになっていったらそれは凄いことだし、おそらくそれだけのポテンシャルを彼女は持っているし、その中でどこかに焦点をピンポイントで絞って掘っていったらまた別の世界が見えてきそう。市原佐都子には昨今の劇作家には稀な「笑い」のセンスもあると思うので、まあどんどこ好きにやったらいいんじゃないでしょうか。すごく今後の糧になりそうな舞台だと思った。

 

 

帰りに、しーすー、ならぬ、もんじゃを食べて帰る。

 

 

 

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