BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130925 悪夢

 
悪夢を見て目が醒めてしまったので、2日前の日記を書く。まあ悪夢とはいっても、愛すべきところがあった。友人の某競馬ライターが、近所の飲み屋で、今日はお金もあるし帰りたくない、的なオーラを発しており、じゃ、いったん荷物だけ置いてきまーす、と浮かれて家に帰ったところ、なぜか超高級マンションになっており、怪訝に思いつつもエレベーターに乗ったら、いきなり誰かに後ろから首をしめられた、とゆうもの。それで目が醒めたのだが、びっくりしたけど、そんなに怖くはない、今は。それよりも現実のほうがむしろおぞましいわ、みたいなこともあり。つまんない世界だな、と思うこともあるけど、まあ、無視していいか、と気を取り直すことにする。無視無視、虫虫Q。
 
 
それにしても、大した魔力もないのにすぐに天狗になったり、人間としての知性を失って猿山に登りたがる人の多いのにはまったく辟易する。その前の日の夢はどこか神奈川県内の温泉施設にいて、しかし首都圏にしては秘境といった趣であり、そこに来てた健康クラブみたいな連中に巻き込まれて、何かの修行をしていた。煙草の浮いた湯船に入るとか。ぐへっ。そして最後の試練では全裸の白人女性がやってきたが、それが何を意味するのかは、そのあたりで目が醒めたのでよくわからない。
 
 
 
夢はいつも肝心なところを取り逃がすけど、それでいいとも思っている。この日は中華街に行ってひとと会い、水餃子を食べた。豆苗炒めが美味しい、と彼女は言っていた。屈託のない笑顔を見せるひとである。お茶でもしますか、とゆう約束だったのだが、観劇が終わったのが夜の10時を過ぎていたので、お茶が紹興酒に変わるのは必然的な流れであった。なんとなく予期してもいたけれど、やはり演出家とその一味とがたまたま隣の席にやってきて、少し話をすることができた。それだけでもこの夜はとても満足だったのだけど、山下公園に出てみると、空がぼんやりと赤く、仲睦まじそうなカップルがわたしの目の前を横切っていく。しばらくぽつんと海の音を聴いていた。
 
 
 
その数時間前、相生町のあたりで声をかけられて、振り返るとよくいく喫茶店のママさんがいた。その喫茶店は横浜といってもずいぶん果てにあるので、まさかこんなところでお会いするとは。彼女からしてみればわたしがここにいることのほうが不思議だろう。立場が入れ替わると見方も変わる。おそらくは、そのような違いを考えてみようともせず、自分だけが世界、自分のいるここだけが世界、と思い込んだ結果として、人間は天狗になったり猿になったりするのだろう。あはれではある。だが同情はしない。毎日何ミリシーベルトかを着実に垂れ流していることの罪は、天狗や猿にもあると思うから。
 
 
 

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