BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130822 「ライター」とは何か?

 

野毛のグリルで甲子園の決勝を見ながらランチを食べていたら、知り合いたちがひょこっとやってきた。ほんとによく会うなあ。のち、某所で打ち合わせ。面白くなりそう。異物としてやってくれればけっこう、というご依頼なので、正式にお引き受けすることに。

 

かたや、とある仕事ではむしろ異物的なもの(ニュアンスやノイズ)が除去されていて、これだったらわたしに依頼する意味はまるでないのでは?、と感じてしまった。それで一般論として、「ライター」とは何か?、という文章と共にある宣言をここ(日記)にいったん書いてみたんだけども、やっぱりやめた。それは別に一朝一夕に考えた短絡的なものではないし、世に問うだけの意義のあるものだと信じるけれども、自分の可能性を今ことさらに閉じる必要もないかなと思って、とりあえずは寝かせることにします。

 

そのあと、野毛のたまに行く居酒屋(一見さんにはめっちゃ愛想の悪いあそこ)に入ろうとしたら、おじさんがバイオリンの生演奏をしている。貸し切りですか?、と訊いたら、ウェルカムだよ、というので、おじさんたちの集まりに混ぜてもらった。木曜会、といって毎週木曜にこの店で集まっているらしい。楽しかったな。「君はきっと音楽をやりそうだな。やるんだろう?!」とか言われたけども、残念ながらこの手に音楽は持っていないのです。でも悔しくはなかった。自分にとって、観察するということは音楽を奏でることにも匹敵する。少なくともこの夜はそう思えたので。

 

わたしとしては、芸術やアートと呼ばれる世界と付き合うことと、こうした市井の一幕に含まれるということとのあいだに、ほとんど差を感じなくなっている。等しいというわけではない。何ごとも、そう簡単にイコールで結ばれたりはしないし、誤差も起伏もないひとつの線として均される、なんてことはけっしてない。そう簡単にあってたまるかと思う。