BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130807 京急途中下車の旅

 

午前中、「mauleaf」が校了。やったー。京急に乗って金沢八景へ。日替わりランチのしそ巻とんかつみたいなのがすごく美味しかった。だいぶ長居してしまったので悪いなと思いビールを1本追加注文する。他の客の会話から、この駅前の広場が再開発されるらしい、との噂を耳にした。これを書いている時点でまだちゃんと調べていないので、迂闊なことはほんとは言っちゃいけないのだが、まああえて調べる前に迂闊に言うと、なんかもうどこもかしこも再開発でバスターミナルをつくる、みたいなことが老人のためです、とか正義ぶったことを称して結局ディベロッパーは金の亡者だし行政の担当者は無学無教養の堅物で無責任で無気力で無難な人生を好み無駄に潔癖主義者、みたいなよくある展開はほんとにもうやめにしていただきたいものだ。じゃあこの、ランチを食べる場所がなくなるわ、と言っている老人はどうなるのか。(駅前に新たにできる商業施設に行ってください?)

 

とりあえず大物原稿をひとつ仕上げる。「mauleaf」の校了もあったことだし、少しくらい自分へのご褒美があってもいいのじゃないか。そう思って、封印していた京急飲み歩きの旅を敢行することにした。まず能見台で途中下車して、気になっていた焼き鳥屋にいってみる。わたしが入った時は客もまばらだったけど、直後に満席に。あぶない。サワーを数杯と、焼き鳥を何本か。そんなにめっちゃ安いとかではないけど、旅気分は味わえた。ごちそうさまです。

 

ただ、電車に乗ってみたところ、まだ飲み足りない感じだし、編集者からの返事も来ないので、これは、もう一軒いってみてもいいのかな?、という気持ちになり、電車のドアがしまる直前で杉田で降りてしまった。

 

杉田は、京急の駅とモノレールの駅とに挟まれたエリアに小さな商店街があり、そこに何軒か呑み屋がある、ということを前に通った時にすでに知っていた。ひととおり物色し、なんとなく途中にあった立ち飲み屋にふらりと入ってみたけれども、これが驚きの安さと美味さで、すっかり上機嫌になってしまった。会話を聴いていると、横須賀あたりに家があって、仕事帰りに立ち寄っているサラリーマンなどもいるようだ。あとからフラッと入ってきた近所の人っぽい短パンのおっちゃんが、ベイスターズの試合のゆくすえを気にしていたが、目が悪いらしく、状況を伝えてあげたりした(こうして書くと、なんとなく『シンポジウム』の終盤の愛についてのくだりで、日本語の演説をドゥヨンに通訳してあげるシーンを思い出す)。だが9回表になってベイスターズは巨人にぼこすか打たれていたので、だんだん気の毒になり、そのうちおもむろにお店のあんちゃんがチャンネルを変えてしまった。