BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130705 紙風船文様@巣鴨教会

 

森下スタジオで稽古。昨日のプレシンポジウムでの、観客の反応を受けての振り返り。あとは、小屋入りするまで特にすることないね、という話になり(これは多田淳之介の演出を考えるうえで重要な事実であると思う)、佐山さんの提案で、亀戸のホルモン青木に行くことに。ホルモン、神懸かって美味しかった……。

 

中座して、カトリ企画UR『紙風船文様』、西尾佳織演出。巣鴨教会にて。「再演」のはずだったが、以前のアトリエセンティオのバージョンとは全く異なる「新作」になっていた。夫婦の倦怠が、愛の終わりや衰退ではなく、愛の諸相のひとつとして描かれていたように感じる。色っぽい。武谷さんが「おれは、お前とかうしてゐることが、だんだんうれしくなくなつて来た、それは事実だ」のくだりを言うところで涙がにじんだ。黒岩さんはこれまで見た中ではもっとも彼女の中の子供っぽい部分を露呈させているような気がして、新鮮だった。

 

今回は、教会、という場所に委ねられた作品になったと思うけれども、いっそのこと、いろんな土地や場所でやってみてほしいなあ。客席の設計のせいもあって、いわゆる「作品」として閉じられているというより、もっとひらかれたものになっていると思った。手放す演出、というか。

 

終演後に、簡単に初日乾杯だけ。武谷さんが見たという、デスロック佐山さんと夏目さんが出てきたという夢の話が面白かった。西尾さんのヨーロッパ紀行の話なども聴きたかったけれども、本格的には飲みに行かないで横浜まで帰る。明日もあるからね。