BricolaQ Blog (diary)

BricolaQ(http://bricolaq.com/)の日記 by 藤原ちから

20130509 演劇2

 

メガネを新調した。(事故で壊れていたから)

 

そして黄金町シネマジャック&ベティで『演劇2』。今さらだけど、黄金町に来るのを待っていたのだった。ほんとは続けてこの夜に『演劇1』も観たかったけども、体力がもたずに断念。

 

『演劇2』は「社会との関わり」をテーマに編集されているらしく、平田オリザの政治的振る舞いに特にフォーカスしている。「観察映画」という手法のためなのか、キャプションはいっさい入れないで、名刺をクローズアップするなどして、登場人物の素性(例:鳥取県知事)を明らかにしていく。

 

『演劇1』を観てないのでこれだけで何かを語るのは早計だけれども、平田オリザの演劇界への貢献ぶりには頭が下がる思いがする、ということをまず認めたうえで、ちょっとこれだと、演劇のしんどい部分が前面に出すぎているようにも感じてしまう。例えば、もっとふつうのお客さん(政治家や学者ではなくて)と青年団の役者が話している場面とかあればだいぶ印象が違ったのではないか。そして誰か他の人が平田オリザについて語るシーンなどあればもっと多角的に見えてきたかなとも思う。でもそれは「観察映画」ではやらないのだろう。潜伏して、観察する、という姿勢に徹しているわけだから。とはいえもう少し演劇の楽しい部分が見えてほしい。

 

それは例えば平田オリザ以降に出てきた現在の演劇の、若さや華やかさのことかもしれない。彼らの存在なくして演劇の魅力を語ることは今やちょっと難しいのではないだろうか(この映画のタイトルが「演劇」でなかったら別にそんなふうには思わなかったかもしれない。やっぱりどうしても演劇を代表しているかのように見えてしまうので)。というのも、若さというのは演劇の大きな魅力のひとつだし、だからこそかえって老いもまた魅力を増すのではないかと思うのだ。こうした要素は『演劇1』のほうに装填されているのかもしれないけれども。どうでしょう?

 

 

映画を見終わってお腹が空いたので、横浜橋の前から気になっていたお店でとんかつを。美味しくて雰囲気もあってかなり満足、満腹。ただ家に帰るなり疲れて倒れてしまった。

 

ところで、事故の時に救急車を呼んでくれたお店がどこなのかわかった(Y氏のタレコミによる)。すごいな。町にはやっぱり独自の情報網があるのですな。